住宅ローン最新トレンドを全国調査!今、知っておくべきポイントとは?
三井住友信託銀行の「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」(以下、ミライ研)が、全国の18歳~69歳・約1万人を対象に行った大規模調査。その中から、直近5年以内(2020~2025年)に住宅ローンを利用した方581名について、エリア別の利用実態が明らかになりました。
今回の記事では、ミライ研のレポートをもとに、住宅ローンのリアルな姿をわかりやすく解説していきます!
住宅ローンの基本傾向:ペアローンと長期返済が当たり前に
今回の調査では、特に注目すべき2つのポイントが浮かび上がりました。
- ペアローンの利用が全国的に拡大している
- 返済設定期間の長期化(35年以上)が当たり前になっている
特に首都圏ではペアローン利用率が約3割と最も高く、近畿圏・中京圏・その他エリアでも約2割が利用していることが分かりました。
また、住宅ローンの返済期間についても、どの地域でも「35年以上」が4割超え、さらに首都圏以外では「36年以上」の割合も1割を超えています。
エリア別に見る住宅ローンの特徴
エリアごとに特徴をまとめると、以下のようになります。
◆首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)
首都圏では、ペアローン利用率が全国トップの約3割。借入額5,000万円以上の割合も他エリアの2倍以上にのぼります。しかし、意外なことに、返済期間40年・50年などの超長期ローンはあまり多くありません。
◆近畿圏(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県)
住宅購入年齢が若く、20代で購入する方が約4割。ペアローン利用は少ない傾向にありつつも、返済比率が高めになっています。返済期間を短めに設定する人も目立ちます。
◆中京圏(愛知県・静岡県・岐阜県・三重県)
若い世代(20~30代)が約7割を占め、戸建て購入が85%と圧倒的に多いエリア。ペアローンの利用率も全国平均並みで、特筆して極端な特徴は見られません。
◆その他エリア(上記以外)
戸建て購入率が約86%と非常に高く、返済期間も36年以上の超長期型を選ぶ人が13.7%に達しています。年収に対する返済比率は比較的抑えられており、長期返済で負担を軽減している様子がうかがえます。
なぜペアローンと長期返済が増えているのか?
背景には、住宅価格の全国的な上昇があります。国土交通省のデータによると、首都圏だけでなく全国的に不動産価格が上がり続けています。これに伴い、住宅ローンの借入額が増え、夫婦共働きによるペアローンの選択、そして長期返済プランが主流になってきたわけです。
金利形態においても、3大都市圏では変動金利型が7割超と主流なのに対し、地方エリアでは固定金利型の利用も根強い傾向が見られました。
住宅ローンの借入を考えている方へ
今回のミライ研の調査は、今後住宅ローンを組む予定の方にとって非常に参考になる内容です。首都圏の動きだけでなく、全国的なトレンドとして「ペアローン拡大」「返済期間長期化」が進んでいることを、しっかり押さえておきましょう。
住宅ローンは、借りた後の返済計画こそが重要です。
無理のない範囲でプランニングを行い、ライフスタイルに合ったローン選びをしていきたいですね。
より詳しいデータやグラフをご覧になりたい方は、三井住友トラスト・資産のミライ研究所の公式サイトもぜひチェックしてみてください!
▼三井住友トラスト・資産のミライ研究所 公式レポートはこちら
https://mirai.smtb.jp/category/report/3016/