「マンションを買うなら、どこが値上がりするの?」そんな疑問に答える調査結果が、マンションリサーチ株式会社から発表されました。今回は、東京都23区の中でも価格があまり上がっていないエリアで、なぜか「高騰するマンション」が存在するという、ちょっと不思議なお話です。
東京都心では価格が急上昇中。でもすべてのエリアがそうではない
最近の中古マンション市場では、都心部と郊外で価格の動きに大きな違いが出ています。たとえば、千代田区や港区といった都心5区では、1億円を超えるような高級物件の取引が盛んで、価格がぐんぐん上がっているんです。
その一方で、郊外や一部の東京23区内では、それほど価格が動いていない場所もあります。「場所によってこんなに違うの?」と驚くかもしれませんが、実は「価格が上がりにくいエリア」にも、しっかりと上がっているマンションがあるんですよ。
「上がりにくい」エリアで注目の3地域
今回調査されたのは、2024年時点で価格上昇率が5%未満だった、以下の3つのエリアです。
① 文京区本郷
東京大学などがある学生街で、家族向け住宅や企業オフィスの需要が少ないエリアです。再開発もあまり進んでいないため、価格が急に動くことは少ないのですが、特定のマンションは上昇している例も。
② 品川区南大井
品川駅に近く一見便利そうですが、実は大井町駅など人気駅に人が集中しがち。工業地帯や倉庫街が残るため、住まいとしての魅力が限定されやすいです。
③ 江東区大島
川に囲まれ、海抜が低いため、水害リスクが懸念されています。このような自然条件も、価格が伸び悩む理由のひとつです。
では、なぜ価格が上がるマンションがあるの?
調査では、これら「価格が上がりづらい」とされる地域の中でも、実際に価格が10%以上アップした中古マンションの共通点を分析しています。すると、いくつかのポイントが見えてきました。
- 築年数が新しいこと(2001年以降などの「新耐震基準」)
- 駅から近いこと(徒歩10分以内、特に5分以内)
たとえば、文京区本郷では2001年以降に建てられたマンションの約49%が値上がりしています。また、駅から徒歩5分以内の物件でも約39%が上昇。品川区南大井や江東区大島でも、同様の傾向が見られました。
「立地が悪い」だけでは判断できない時代へ
昔は「場所がすべて」と言われていましたが、今はマンションの築年数や駅からの距離など、「条件の良さ」が価格に大きく影響するようになってきました。
「このエリアは微妙かも…」と思っても、条件の良いマンションであれば、将来的に資産価値が上がる可能性もあるんです。
まとめ:これからのマンション選びのヒント
価格が上がりづらいエリアでも、条件次第で価格が高騰するマンションは存在します。購入や投資を考えている方にとっては、「場所」だけでなく、「築年数」や「駅距離」にも注目することが、賢いマンション選びのカギになりそうですね。
今後もこうしたデータをもとに、冷静にマンション市場を見ていくことが大切です。