首都圏の中古マンション価格が過去最高水準に!その背景とは
首都圏の中古マンション価格が、2025年1月、なんと1990年バブル期の水準を超えました。
東日本不動産流通機構のデータによると、成約価格・新規登録価格ともに未曾有の高騰を記録。
これにより、マンションリサーチ株式会社は、中古マンションマーケットに潜む「バブル化」の兆候を警告しています。
市場の異変は突然起こったものではなく、2023年7月にはすでにシグナルが現れていたのです。
異例の現象!成約価格が新規登録価格を上回った
通常、中古マンションの売出価格(新規登録価格)は、過去の成約事例をもとに少し高めに設定されるのが一般的です。
そのため、市場が安定していれば、成約価格は登録価格を下回ることが普通です。
しかし、2023年7月、異例の事態が発生しました。
成約価格の㎡単価が、新規登録価格を超えるという現象が起き、それが約1年間も続いたのです。
この異変には大きく2つの要因が考えられます。
- 市場の予想を超える急激な価格上昇
- 高価格帯(㎡単価が高い)物件の売れ行き好調
このことから、マーケットの「二極化」が進行していたと分析されています。
東京都の一人勝ち?エリア別でみる価格推移
さらに詳しくみてみると、東京都の成約㎡単価だけが右肩上がりに上昇。
神奈川・千葉・埼玉の三県はほぼ横ばいで推移しています。
特に目立つのは、都心5区(千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区)。
このエリアで高額物件の成約が相次いだため、全体の価格を押し上げる形になりました。
つまり、今回の異常現象は、特に都心の高級中古マンションの売れ行きが加速したことが大きな要因と言えるでしょう。
売主の期待は高まるも、成約価格は高止まり
2024年8月以降、成約㎡単価は高止まりとなり、市場は一旦落ち着きを見せました。
しかしその一方で、売主側の期待感だけが先行。
新規登録価格がさらに高騰し、「売れればラッキー」というスタンスの物件も目立ち始めています。
これは、実態のない価格上昇=バブルの兆候とみることもできそうです。
プロたちも撤退?再販市場の動向に注目
注目すべきは、中古マンションを再販売する事業者の動きです。
2020年〜2023年にかけて一気に増えた再販企業は、2023年以降、撤退が相次いでいます。
理由は明白。
- 仕入れコストの高騰
- 期待したリターンが得られない市場環境
つまり、不動産のプロたちは、「今の市場はリスクが高い」と見ているのです。
まとめ:今後の中古マンション市場はどうなる?
今回の調査から、中古マンション市場が「バブル的な高騰局面」にあることが明らかになりました。
特に、都心部の高額物件に支えられた価格上昇には注意が必要です。
プロの撤退も始まっている今、購入や売却を検討している方は、冷静な目線でマーケットを見極めることが重要です。
焦って動かず、最新データをしっかりチェックしていきましょう!
気になる方は、各種不動産リサーチサイトで最新の取引価格や市況動向をチェックしてみてくださいね!